冬の花を楽しめる観光地

爪木崎

年金手帳を持つドクター

下田にある爪木崎は一面に広がる水仙と柱状節理の断崖と大海原の風景が美しい観光地です。須崎半島の東南端にある岬で水仙の群生地としてよく知られています。12月下旬~1月にかけて300万本の野水仙の大群落が開花し、白い可憐な花々が咲き誇り、開花に合わせて水仙まつりが開かれます。突端には白亜の爪木埼灯台が立ち、灯台の南側では俵磯と呼ばれる柱状節理の断崖があり見事な海岸風景を見られます。俵磯は伊豆地域が海底火山だった頃、火山活動で地下のマグマが地層の隙間に入り込んで冷え固まったもので静岡県の指定文化財となっています。この一帯は海浜植物に覆われており、夏はハマユウ、晩秋にはツワブキなどが咲きますのでそれを楽しみに訪れる観光客も多いようです。遊歩道が整備されていますので安全に散策することができます。同じく下田にあるアロエの里では、1月に一面に咲く真っ赤な花を観賞することができます。白浜一色地区はアロエの里と呼ばれ、家の回りや付近の海岸に多くのアロエが育成しています。12月中旬~1月の開花時期にはアロエの花祭りも開催しています。白浜地区の民宿では万病の妙薬として重宝がられてきたアロエを、お茶や刺身、天ぷらなどで食すこともできます。

辻村植物公園

小田原の辻村植物公園には梅林と希少な外国産樹木があり、面積約5ヘクタールの広大な植物公園で散策を楽しみながら、国内外の珍しい植物群を観賞することができます。初春には約600本の梅が咲き誇り甘酸っぱい梅の香りが漂い、初夏にはユリノキやユーカリの花も見ることができます。この辻村植物公園の前身は辻村農園で、小田原の素封家・辻村家6代目の辻村常助とその弟伊助によって、明治40年代に創立されました。辻村農園では主に西洋草花を扱い、そのほかにも種子や球根の通信販売を手掛けるなど、当時としてはかなり先進的な農園経営をしていました。また諸外国から樹木の種子を取り寄せては公園樹としての試作もしました。それらの樹木の中でこの静岡県小田原の風土に適したものが残り、長い年月を重ねることで他の植物園や植物公園などではみることのできない、外国原産樹の美しい景観を形作るに至りました。その美しい自然景観と貴重な植物を守るべく、辻村植物公園として整備されたとのことです。

久能山いちご狩り

駿河湾に面した駿河区から清水区の約8キロにわたる区間は通称「いちご狩り海岸通り」と呼ばれる通りで、50軒以上のいちご狩り農園が並んでいます。この通りには数えきれないほど多くのビニールハウスが並んでいます。久能石垣いちごは石垣イチゴ発祥の地で、100年以上いちご栽培の歴史があります。石垣栽培とは、ビニールハウスのような温室のない明治時代にイチゴを暖めるために、風の当たらない石垣の間にイチゴを植えたことに始まります。この地域では現在、久能の石垣いちご農家の多くが主に久能が生んだ新品種「章姫(あきひめ)」を育成しています。章姫は久能早生と女峰の交配でできたイチゴで、丸くて粒が大きいのが特徴の甘さと少しの酸味を持ち合わせたとてもおいしいイチゴです。他にも章姫とさちのかの交配でできた新品種「紅ほっぺ」というイチゴも栽培されています。このイチゴは果実は丸っぽくて色が濃く、中まで赤くなっています。甘みと酸味のバランスが良くコクがあっておいしいイチゴで、痛みにくいので日持ちもするのが特徴です。